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今回の撮影は関東某県のとある川でした。
モデルの手塚椎奈さんとお会いするのは、なんとこの日が初めて。いつもなら、ぼくは撮影前に必ずモデルさんと会うのですが、今回はいろいろあって例外的にそんな運びとなった次第です。
手塚さんとは、某私鉄の駅のホームで初顔合わせとなりました。背中に背負った大きなリュックがたくましい。今回の衣装や小道具は、すべて手塚さんが持参してくれているのです。そのため荷物は莫大な量になり、まるで海外旅行へ行くみたいでした。実際、このリュックと一緒にペルーへ行かれたとのこと。すごく行動力のある女性です。
手塚さんと合流したあとは、私鉄を乗り継ぎ、目的地へ向かいました。そしてローカル線に乗りながら、これからの撮影の打ち合わせをします。ぼくが目指す作品は、基本的にドキュメンタリーであるということや、衣装の組み合わせ、撮影順などについて、雑談を交えながらお話をしていると、あっというまに目的地に着きました。
この川には何度も遊びに来たことがあるという手塚さんに先導してもらい、ぼくらはロケ地探しを始めました。
ところが、これがなかなか見つかりません。人が多すぎるのです。
ここはいいなぁ、と思ってあたりを見回すとバーベキューをしている人たちがいたり、カヌーで川くだりの準備をしている人たちがいたりします。違法な撮影をするわけじゃないですが、じろじろ見られながらするのは嫌なので、ぼくらは小一時間ほど歩き回りました。
そして、やがてとある場所を見つけ、そこをベースにすることにしました。
撮影は順調でした……観光客が来ないあいだは(笑)。
この川は、ライン下りが観光名物のひとつになっていて、その船が撮影ポイントのすぐ横を通るのです。
写真撮影のときは船が写りこんでもやり直しがきくのですが、ビデオだとそうはいきません。声も入ってしまうし、編集でごまかすには限度があります。
「敵」は、ライン下りだけではありません。
カヌーやゴムボートもやってきます。そして例外なく、ぼくらを注視します。服を着たまま川に入って、それで写真やビデオを撮ったりしているのですから(笑)。
こういうとき、ぼくはけっこうビビって臆してしまうのですが、手塚さんはけっこう堂々としていました。手塚さん曰く、「モデルは人に見られることに慣れているので平気。カメラマンさんは逆の立場だから恥ずかしいのでは?」と。
なるほど! すごく納得できます。
まぁ、それでも撮影後半のころはぼくも慣れてきて、観光客に手を振ったりしていましたが(笑)。
撮影したのは3着。手塚さんの私服2着と巫女の制服(?)です。他にも水着など撮る予定でしたが、時間の関係上、撮れませんでした。ぼくの撮影は、ひとつの衣装をじっくりと撮るパターンが多く、いつも持ってきた衣装を余らせてしまいます。
前述したとおり、この日は手塚さんが衣装を持ってきてくれたので、全部撮りたかったのですが、ぼくの撮影が遅かったために無理でした。手塚さん、せっかく持ってきていただいたのにごめんなさい。
それでも、逆に言えば3着分はきちんと撮ったつもりです。手塚さんはぼくの要求に嫌な顔ひとつせず応えてくれました。おかげでぼくもテンションの高いまま撮影ができました。
途中、見知らぬ若者集団が撮影場所に入ってきたため、ぼくらは若干の移動を余儀なくされたりしましたが、とりあえず最低限の撮影は終了しました。
そして食事を摂ることに。手塚さんの案内によると、このあたりはお蕎麦がおいしいとのこと。ぼくはお蕎麦が大好きなので、ではそれを食べましょうということになりました。
駅に近いお蕎麦屋さんに入り、もり蕎麦を注文。朝ごはんは某駅のスターバックスで、高いのに大して美味しくないパンを食べただけなので、ぼくはすっごくおなかが空いていました。
そのためではないでしょうが、ここのお蕎麦はけっこう美味しかった! 暑い中での撮影後には、こういう冷たい食べ物がいいですね。
その後、帰りの電車の時間にはまだ余裕があるため、ぼくらは手塚さんご推薦のカキ氷屋さんへと向かいました。手塚さんは、そのお店のカキ氷はとってもおいしいと言うのです。
ところが、そのお店はいつの間にか有名になったらしく、敷地内の庭には長蛇の列が……。警備員の方に聞くと、この程度だと一時間半待ちということでした! 疲れ果てていたぼくは、せっかく案内してくれた手塚さんには申し訳ありませんが、「帰りましょう」と言わざるを得ませんでした。あのカキ氷がどれだけ美味しかったのかは、いずれまたチャレンジしたいと思っています。
帰りの電車の中での会話は、ぼくと手塚さんとに共通の趣味が見つかったりして、かなり盛り上がりました。手塚さんのほうが疲れているはずなのに、ぼくの話にお付き合いしてくださって、ありがとうございました。本当に楽しい時間でした!
そんなわけで、撮影は無事終了。
作品は、写真とビデオの両方で発表することになると思います。組んでいる途中のパソコンが完成した暁には、すぐに編集作業にとりかかりたいなぁ。
いま振り返ると、この日で今年の夏が終わったという感じがします。蝉の声や川のせせらぎ、時折聞こえた蒸気機関車の汽笛……その、どれもがいい思い出になりました。
その気持ちを写真やビデオに込められれば、それは「手塚椎奈」という一人の女性の魅力を最大限に引き出せることになるはずです。