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【ネタバレ】『デスノート』を見た。

 11, 2006 09:46
 昨日、先行上映で見てきました。10月に第二弾が上映されるということで、今回のは『伝説巨神イデオン』的にいえば接触編って感じですかね。

 この手のマンガ原作モノって、必ず「だれそれがマンガとイメージがちがう」だの「ストーリーを忠実に再現して欲しい」だのと言い出す原作至上派が出てきて、アラ探しをしながら見るので、製作者側はすごく気を使っただろうなぁ、と思う。特にこの『デスノート』はそう言われ続けていたので、どんな風に仕上がっているか、とても楽しみでした。
 ぼくは、マンガという主に紙媒体による「情報」と、映画という主にスクリーンやテレビ画面による「情報」とは意味合いがちがって当然、と考えるので、文句を前提とした観賞はしないことにしています。
 ただ、もちろん原作を知っているからには比較しつつ見てしまうのは仕方のないことで、ぼくもそうしてしまいますが、映画は映画としてまとまっていれば、極端な話、原作と全然ちがうものになってしまってもいいわけで。
 この作品の場合、原作が非常にロジカルにできているけど、あれをそのまま映画という勝手に時間が流れていくものに転化しても意味がわからなくなる可能性があります。マンガなら読み返しできるけど、映画では置いてきぼりになってしまう。だから所詮、映画に「忠実さ」を求めるのは限界がある。
 だからなにが言いたいのかっていうと、「まあ、肩肘張らずに見ようや」ってこと(笑)。

 で、本編の感想。
 けっこう面白かった!
 あの複雑な物語を、よく2時間にまとめたなぁ、と。まずは脚本家に拍手を送りたい。設定無視や雰囲気だけの展開ばかり書く、どこぞの脚本家に見習って欲しいほどですが、それは言わないでおきます。言ってるか。
 感心したのは、映画オリジナルのキャラクター(香椎由宇ギザ美人す)を出し、この人物に説明役と進行役を任せたこと。これによって作品のテーマの一部が浮き彫りになって、観客に夜神月というのがどんな人物かをわからせる仕組みになっている。
 特にラストでの、瀬戸朝香とのやりとりは原作にないエピソードで、これで月の性格と覚悟のさまが明らかになり、秋に公開される第二弾(『イデオン』的にいうところの『発動編』)へ期待を持たせるエンディングになっている。原作での瀬戸の死に方は、なんとなく肩透かし的な感じがあったけど、映画版での瀬戸は、きちんと死ぬ。原作を知っていても、先が読めない展開になるのは面白いですね。また、このシーンには叙述トリック的な要素もあって、ミステリ好きにはちょっと嬉しい。
 観客のだれもが思う、夜神月がなぜ、恋人を殺したのかについてもちゃんと説明がある(こういう説明は当たり前にされるべきなのだが、最近のドラマやアニメは謎を謎のまま残しておく(ほったらかし)というものが多く、ぜひ見習ってほしい)。
 つまり、この映画には原作が持つ「ロジックの愉悦」がきちんと表現されているから、ブレていない。好き嫌いはあるだろうけど、ぼくは好きです。
 金子監督は、以前『クロスファイア』で、同じテーマを扱っているので、今回はどう処理していくのかを注目していたのですが、『クロスファイア』よりもいい感じでした。
 ついでに言うと、金子はwetフェチ(だと思う)なので、そういうシーンをちょっと期待していたんだけど(笑)、残念ながら今回はなし。『発動編』では期待してますよ! 戸田をずぶ濡れにしちゃってください(笑)。

 ぼくには配役はどれもよかったし、そんなに原作のイメージを変えているものには思えなかった。そもそもぼくは『デスノート』が実写化されると聞いたとき、月役には藤原達也がいいと思ったくらいだから、彼はすごくハマっていた。『古畑任三郎』のあのキャラクターとちょっとカブってるけど(笑)。
 響鬼もよかったなぁ。渋くていい味出てる。
 瀬戸朝香もいい。あの皮のスーツ、瀬戸のがっちりした体系にあっていて、「四つんばいになった、おれの背中に座って欲しい…」とダメ人間な発想してしまいましたよ。
 藤村俊二のワタリは、さすがに原作ファンからも文句が出ない完全な配役でしょう。軽さと重厚さが同居しているのがすばらしい。
 総一郎役の『料理の達人』は、もうちょっとハンサムなほうがよかったとは思うけど(「いでよアイアンシェフ!」の人は、牛っぽい顔してるでしょう)、見ているうちに気にならなくなりました。
 Lの人は、元を全然知らないけど、これも良かったのでは? Lの場合は見た目よりも、その仕草が大切だと思っていたのですが、松山はうまく演じていました。
 難があったとすると、リュークと弥かな。
 リュークはCG処理なんだけど、クオリティが低い…。もう少しお金賭けてほしかった…。
 弥役の戸田恵梨香は、見た目はいいと思うんだが、演技がねぇ…(笑)。特に発声がなってないよなぁ。最後に襲われるシーンのかすれ声は、「一度、舞台に立ってからやりなおせっ」というくらいダメでした。でも、かわいいから許す(笑)。
 オリジナルキャラ役の香椎は、いい女になったなぁ。『ローレライ』のころはまだ少女的要素があったけど、この映画では大人っぽくて驚いた。香椎にも、四つんばいになったぼくの背中に乗ってほしいス(笑)。

 とりあえず、こんな感じ。
 また、なにか思いついたら書きます。

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