友だちのKくんが「ぜひ見てほしい」ってんで、うちにDVDを持ってきたのは一ヶ月くらい前のこと。脚本イノウエトシキってだけで見る気がしなかったけど、明日は特撮系のオフがあるし、そのあとKにも会う。だから、まあ、せっかく貸してくれたんだから見てみるか、と思って見てみました。
んで感想なんだけど、思ったほどひどいものではなかった……いやいや、褒めてませんからね(笑)。ひどいと聞いていたので、どれだけムチャクチャな話なのかとかまえていたから、一応は筋が通った物語にはなっていた、という意味での「ひどいものではなかった」です。細かいことをつつけばいろいろあるんだけどねぇ……。おれ、あら探ししながら見るの好きじゃないんですよ、ホントに。あら探ししてないのに見つかる「あら」にムカつくだけでして(笑)。
ただ、テーマがどうにも気に入らんなぁ。『THE FIRST』と名乗っているからには、仮面ライダーには大義が欲しかった。女のために戦うって、ずいぶん矮小なヒーローとしか見えないよ。これでは『THE FIRST』の名を借りた、いつもの「白倉版・平成ライダー」じゃん。本郷猛と一文字隼人というキャラクターをあそこまで変えてしまうのなら、なぜ『THE FIRST』なのか、という疑問がわくよ。
それに、ヒロインがダメです。小嶺麗奈はきらいじゃないけど、この物語には合わん。男が奪い合うヒロインなら、透明感がなくては……。おれの希望は広末涼子。でも、こういうキワモノには出ないだろうね(笑)。
変身のコンセプトも納得いかない。
仮面をつけることで、一見新しい試みをしているかのように思えるけど、ベルトの風車が回る意味とかはなくて、マスク以外の服はどうやって装着するのかも説明がない。変身のシーンがあっさりしすぎているのだ。一番燃えるとこだろう、変身シーンは。もっと大切にしてほしかった。
そしてぼくが一番気になったのは、猛が少女を救うために二人の人間を殺した(ように見える)シーンだ。
一人の命を救うために、トラックと自家用車の運転手が死んだ。そのことについて劇中でなにも触れていないのは、ヒーロー物の作品としては大きな欠陥といわざるをえない。たしかに猛が事故後に沈みこんでいるという描写はあるが、あれは己の力について悩んでいるようにしか見えない。
この映画について書かれた、いろんなブログやら掲示板を見てみたが、ヒーローが、なにも悪いことをしていない人間を、過失とはいえ結果的に死なせてしまっている(怪我をしただけかもしれないが、あの画面からはそのように見えないし、怪我だとしてもぼくがここで言いたいことに変わりはない)ことについて言及している人はとても少なかった。
多くの人はあれをどう考えるのだろうか。
くりかえすが、この場面はヒーローについて考えるときに、非常に重要な意味を持つ。このシーンについて語っていない『THE FIRST』論には意味がない、とさえ言い切ってしまいたいくらいだ。言い切ると怒る人がいるので言い切らないけどね(笑)。
あと、いくつか気になった点を。
■ショッカーに存在感がない。
■改造人間に選ぶ人間の基準がわからない。
■コブラとスネークのエピソードが全体の構成から完全に浮いている。
■画面が暗すぎ。意図か?
最後に、この映画のよかった点を挙げます。
なんといっても、ライダーと怪人の造形。これはすばらしい! 出渕裕のリデザインがよいということもあるが、スーツの質感や、あえてジッパーなどを隠さない造りにはリアリティがある。特に良かったのは、ライダー2体はもちろんだが、スネーク。口元だけが見えていて、これはなんだか非常にエロいぞ(笑)。特撮物にはエロさが必要、とひそかに思っているので、ぼく的には、これは大正解だ。スーツアクターのお姉さんに惚れてしまいそう。
ぜひとも、来年の(テレビシリーズの)ライダーでは、出渕裕にデザインをしてほしい。
それから、佐田真由美はやっぱり、エロ怖い。里中茶美の兄貴は思ったより出番が少なかった。
以上っ。
んで感想なんだけど、思ったほどひどいものではなかった……いやいや、褒めてませんからね(笑)。ひどいと聞いていたので、どれだけムチャクチャな話なのかとかまえていたから、一応は筋が通った物語にはなっていた、という意味での「ひどいものではなかった」です。細かいことをつつけばいろいろあるんだけどねぇ……。おれ、あら探ししながら見るの好きじゃないんですよ、ホントに。あら探ししてないのに見つかる「あら」にムカつくだけでして(笑)。
ただ、テーマがどうにも気に入らんなぁ。『THE FIRST』と名乗っているからには、仮面ライダーには大義が欲しかった。女のために戦うって、ずいぶん矮小なヒーローとしか見えないよ。これでは『THE FIRST』の名を借りた、いつもの「白倉版・平成ライダー」じゃん。本郷猛と一文字隼人というキャラクターをあそこまで変えてしまうのなら、なぜ『THE FIRST』なのか、という疑問がわくよ。
それに、ヒロインがダメです。小嶺麗奈はきらいじゃないけど、この物語には合わん。男が奪い合うヒロインなら、透明感がなくては……。おれの希望は広末涼子。でも、こういうキワモノには出ないだろうね(笑)。
変身のコンセプトも納得いかない。
仮面をつけることで、一見新しい試みをしているかのように思えるけど、ベルトの風車が回る意味とかはなくて、マスク以外の服はどうやって装着するのかも説明がない。変身のシーンがあっさりしすぎているのだ。一番燃えるとこだろう、変身シーンは。もっと大切にしてほしかった。
そしてぼくが一番気になったのは、猛が少女を救うために二人の人間を殺した(ように見える)シーンだ。
一人の命を救うために、トラックと自家用車の運転手が死んだ。そのことについて劇中でなにも触れていないのは、ヒーロー物の作品としては大きな欠陥といわざるをえない。たしかに猛が事故後に沈みこんでいるという描写はあるが、あれは己の力について悩んでいるようにしか見えない。
この映画について書かれた、いろんなブログやら掲示板を見てみたが、ヒーローが、なにも悪いことをしていない人間を、過失とはいえ結果的に死なせてしまっている(怪我をしただけかもしれないが、あの画面からはそのように見えないし、怪我だとしてもぼくがここで言いたいことに変わりはない)ことについて言及している人はとても少なかった。
多くの人はあれをどう考えるのだろうか。
くりかえすが、この場面はヒーローについて考えるときに、非常に重要な意味を持つ。このシーンについて語っていない『THE FIRST』論には意味がない、とさえ言い切ってしまいたいくらいだ。言い切ると怒る人がいるので言い切らないけどね(笑)。
あと、いくつか気になった点を。
■ショッカーに存在感がない。
■改造人間に選ぶ人間の基準がわからない。
■コブラとスネークのエピソードが全体の構成から完全に浮いている。
■画面が暗すぎ。意図か?
最後に、この映画のよかった点を挙げます。
なんといっても、ライダーと怪人の造形。これはすばらしい! 出渕裕のリデザインがよいということもあるが、スーツの質感や、あえてジッパーなどを隠さない造りにはリアリティがある。特に良かったのは、ライダー2体はもちろんだが、スネーク。口元だけが見えていて、これはなんだか非常にエロいぞ(笑)。特撮物にはエロさが必要、とひそかに思っているので、ぼく的には、これは大正解だ。スーツアクターのお姉さんに惚れてしまいそう。
ぜひとも、来年の(テレビシリーズの)ライダーでは、出渕裕にデザインをしてほしい。
それから、佐田真由美はやっぱり、エロ怖い。里中茶美の兄貴は思ったより出番が少なかった。
以上っ。