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泡坂妻夫さんのこと。

 04, 2009 09:59
 始めて読んだのは『乱れからくり』だった。そのメイントリツクももちろんだが、それを支える細々としたトリックに一発でハメられた。そのあとは『亜』や『曽我佳城』や『ヨギ ガンジー』シリーズ、『11枚のトランプ』や『喜劇悲奇劇』などの長編、『煙の殺意』や『ダイヤル7をまわす時』などの短編集も貪り読んだ。
 最近のものは文学色や時代劇色が強くなりすぎて離れてしまっていたが、前述した作品はすべて傑作揃いである。

 ぼくは高校生のとき、泡坂さんに会っていただいたことがある。
 いま考えると無謀で失礼極まりない行為なのだが、ぼくは電話帳で泡坂さんの自宅の電話番号を調べて、「ファンなんですけど会っていただけませんか?」などと電話をしたのだ。ああ、恥ずかしい……。そんな無礼な高校生と、泡坂さんは喫茶店で快くお会いしていただき、ぼくが持っていった何冊もの著書にサインをしてくださった。もちろん今でも大切にしている。
 
 泡坂さんは日本の推理小説界の最高の「トリックメーカー」だったと思う。
 ご冥福をお祈りします。



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