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本の業界。

 26, 2005 23:05



 本屋に行くたび、競馬本コーナーに寄って自分の本を探す、という行動がパターンになってしまいました。
 だからもちろん、売れ行きは気になります。前に書いた、いつも行く本屋さんの書棚には、まだぼくの本が置いてあります。だれか買ってくれないと、いたたまれなくて、自分で買ってしまうかもしれません(笑)。
 そんな折、自分の本がどうやって市場に流れているのか気になったので、佐野眞一・著『だれが「本」を殺すのか』を読んでみました。
 佐野の本は前にも読んだことがある。『日本のゴミ』とか『東電OL殺人事件』は、とても面白かった。
 この本を読んで、ぼくはなぜ、『ダ・ヴィンチ』と『このミステリーがすごい』がムカつくのかがわかった。どちらも安易で、理念がないのだ。まあ、『このミス』の当初にはあったのだろうが、いまではその存在が大きくなりすぎて、もはや身動きが取れなくなっている。『ダ・ヴインチ』は、ただただ流行を追いかけるだけで、この雑誌がなにをしたいのかが見えてこない。もっとも、『リアル鬼ごっこ』文庫版の解説を『ダ・ヴィンチ』の編集長が書いている時点で、この雑誌にポリシーなんてものはない、とわかってはいたけれど。
 こういう中途半端な「言論」が、本殺しに一役買っているのだろう。しかしまた、こういうものを「読者」が求めているのも事実だ(前出の『リアル鬼ごっこ』然り)。結局、責任は受け手の側にあるのかもしれない。
 昨日も書いたことの続きになってしまうけど、いま本屋の平台に置かれている本のほとんどが「感動」を売りにしている。そのうちの一冊で、テレビでも派手な宣伝をしている本を見てみた。……これは、小説以前の問題じゃないか、と唖然とした。ものの15分もあれば読めそうなスカスカの白いページ。読者の想像力を一切喚起しない貧弱な文体。これがぼくの本より高い値段で売っていて、そしてぼくの本より売れているのだから、バカバカしくもなりますよ(笑)。
 出版に携わっている人間は読むべき一冊です。
 今日は仕事が早く終わったので、前に住んでいた家の近くの図書館に寄り道をしてみました。
 最後に行ってから、もう五年は経っていると思うのですが、全然変わっていなくて、いろんなことを思い出しました。
 この図書館に通っていたころは、土曜日になると午前中から二時間ほどかけて本を選び、近くのマクドナルドで食事をしながら借りてきた本を読む、というのが生活のパターンでした。競馬はもちろんやっておらず、ただひたすらに、狂ったように本ばかり読んでいました。このころが人生の中で、もっともたくさん本を読んでいたと思います。それでも高々、年間100冊程度で、こんなものでは読書人とはいえないのですが……。
 そのころ主に読んでいたのは小説。ミステリが好きなぼくは、お気に入りの作家の本が新刊コーナーに置いてあると、それだけで幸せを感じたものです。
 だけどいまは、あまり小説を読みたいと思わなくなってきました。
 昔から「感動」というキーワードで括られるなものは絶対に手を出さなかったのですが、最近ではミステリにもこのキーワードが冠されるようになってきて、憤慨しています。好きだった作家の本に、某女優が推薦文を書いた帯が巻かれているのを見たときはすごい衝撃で、試しにそれを読んでみたら想像通りの「感動」本だったので、その作家の本は二度と読まなくなりました。そして、そんな自分に呆れたりしています。
 今週になって、あちこちの本屋さんで自分の本を見るようになりました。ネットで検索すると、アマゾンやら紀伊国屋やらのwebサービスにも引っかかります。ようやく、自分の本が流通しているということを実感しています。
 毎日のように行く、とある書店にも、ぼくの本が一冊だけ入荷していたので、棚に入っていたのを引っこ抜き、もっと目立つ位置に置きました。店員さん、ごめんなさい。
 嬉しい反面、「これがずっと残っていたらヤだよなぁ、おれ、毎日のようにこの本屋来るし……」などとも思ってしまいます。

 一度でいいから、ぼくの本を立ち読みしている人を見つけたいものです。そしたら背後に立って「気付け、おれはここだ!」と、念を送りたいと思います。

 昨日、早くも読破していただいた方から、メールが届きました。筆者としてはもちろん嬉しいので、早速、お返事出させていただきました。ベストブックにも「面白かったので第二弾を」という送ってほしいものです(笑)。

「映画監督深作欣二」を読んだ。

 15, 2005 08:35
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 深作欣二のロングインタビュー本。全作品のひとつひとつについて、深作監督自らが解説している。裏話もたくさん聞けて、とても興味深い。
 ぼくは「バトル・ロワイアル」を見てから深作監督の作品をちょっとずつ見ているのだが、作品以上にこの人物のパワーに惚れている。
 「バトル・ロワイアル」騒動のときにテレビに出演し、自分の息子といってもおかしくない年齢の国会議員(でも、当時で50歳なんだが(笑))と丁々発止のやりとりをして、一歩も引かなかったその強さに、現代の「いくさ人」(by隆慶一郎)を見た思いがした。
 そして、自分もこんなジジイになってみたい、と憧れを持っている。
 
 ぼくが見た、まだ数少ない深作監督の作品に共通するのは、「滅び」だ。
 深作監督の映画では、本当によく人が死ぬ。「復活の日」なんて人類のほぼすべてが死ぬ。そしてそのほとんどに意味がない。
 ぼくは物語の中で、人が意味なく死ぬことが大嫌いなのだが、「意味のない死」をきちんと描いているものには、不思議と共感を覚える。それは生きることを真摯に見つめた人でなければ描けないことだと思うからだ。
 ぼくの嫌いな某監督にはこれがない。意味のない死を、本当に意味なく描く。自分の残虐趣味の発露として、としか思えない。不愉快な感じがする。
 その深作監督の死生観のようなものは、この本を読むとよくわかる。戦争中に死体を運ばされたことは、当時の深作少年の心に深く残っていたようだし、それがのちの映画作りに反映されているのだから、あえていうけど「いい体験」だったと思う。そういう思いが爆発したのが、最後の監督作品「バトル・ロワイアル」ではなかったか(「バトル・ロワイアル2」は深作欣二作品とは認めたくない……)。
 年代別に作品を見ていくと、深作監督はいろんなジャンルの映画を撮っているのがわかる。そして、こうした「巨匠」は芸術的なものに移行しやすいのだが、深作監督が獲り続けたものはあくまでもエンターテインメントだ。
 映画好きな人、特に映画監督を目指しているような人には、ぜひ読んでおいてほしい一冊です。

さらば響鬼。

 15, 2005 08:00
 前にも書きましたが、「仮面ライダー響鬼」の脚本家が変わって以降、ぼくはこの番組をかなり引いたテンションで見続けていました。
 しかし、先週の放送を見た段階で、もう限界がきた、と悟りました。
 来週の予告で変身忍者みたいなのが出てきたときに決心がつきました。ウルトラマンナントカじゃあるまいし、昔のキャラクターを出してどうしようっていうのですか?
 人生の時間は限られています。その貴重な時間を、この番組に費やすべき理由はなくなりました。
 もう見ません。

 面白いかつまらないか、は、実はどうでもいいと思っています。
 ぼくがこの「響鬼Z」を好きになれないのは、今までの魅力的な設定をことごとく無視していることです。

 ディスクアニマルの主な役目は戦闘支援ですか?
 威吹鬼はヤラレキャラですか?
 剣で倒すのではなく、音で清めるのではなかったのですか?
 あの怪人はなんですか? まさか魔化魍ではないですよね?
 怪人が都会に出没する理由はなんですか?
 ミスをした轟鬼を責めるように見つめる響鬼。彼はそんなに度量の小さな男でしたか?
 明日夢はいま、なにを考えているのですか?

 別のとこでも書きましたが、それでも「響鬼」を見続けられる人に対して、皮肉でもなんでもなく羨ましいと思います。
 これだけ設定がめちゃくちゃにされ、キャラクターがいままでとちがう行動をとりはじめても、それでも「響鬼」を愛しているんですね。
 ぼくには、それほどの愛はありませんでした。
 薄っぺらな愛でした。
 反省します。
 そんな薄っぺらな愛しかないダメ人間に、これからの「響鬼」を見る資格はありません。

 特撮大好き、と公言しているぼくですが、これで定期的に見る特撮番組がなくなってしまいました。特撮物は、いま、ぼくの知る限りでも5本放送されているにも関わらず(「GARO」とか、見させられましたが(Nくんに強制的に。だれだNくんって)、ちっとも面白くなかったし)。
 ああ、おれって特撮好きじゃなかったのかも……。
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 この週末のことなど。

 金曜日は『濡れ娘。』モデルの紫苑さんに、撮影用の衣装が売っているお店に連れて行ってもらいました。メイド衣装、けっこうほしかったけど、なんだか踏ん切りがつかなくて買わなかった……。紫苑ちゃん、せっかく連れてってもらったのに、すまぬ。
 そしてそのあとは、久しぶりの呑み会。池袋の某居酒屋で濃い話を堪能しました。
 紫苑さんと呑むと、必ず言ってしまうのが「きみと逢わなかったら、いまのおれはないなぁ」という言葉。いや、本当にそうなのです。『濡れ娘。』は「紫苑」というモデルさんとの出会いがなければ、こういうかたちで展開していなかったでしょう。彼女がいたからこそ、実績を重ねることができて、そしていろんなモデルさんやサイト運営者のみなさんに出会えたわけですから。

 土曜日は東京競馬場へ行ってきました。
 この日は、占い師をやっているNさんと数年ぶりの再会も兼ねての観戦。京王線の改札口で待ち合わせたNさんは競馬場へ来るのは初めてとのことなので、パドックやら内馬場やら競馬博物館やらを一通り見て回る。
 予定では、内馬場に敷物を敷いて昼飯を食べつつまったりとするつもりだったのに、この日はあいにくの雨。仕方ないので室内のベンチに座っておしゃべりしつつパンを食べました。

 ぼくは「占い」というものを「未来予知」という意味では信じていません。しかし、占いは元々、今で言う「カウンセリング」の役目を持っている、と考えれば、その存在理由が納得できます。
 物事の吉凶を占うというのは未来予知ではなく、その本人がどう行動したら良いかの指標となるものではないか、と思うのです。ある事象が、本人に良いか悪いかは、実はだれにも断言できないわけです。たとえば交通事故にあって入院することになった、というのは一見、悪いことのようですが、そこで将来の夫や妻と出合い、のちのち幸せに暮らしたということになれば、交通事故そのものは良いことだったとも言えるかもしれません。
 占い師の役目というのは、未来に対する不安を解消することにあるのではないでしょうか。だから、Nさんも言っていたけれど、最近テレビによく出る某占い師がやっていることって、占いが本来持っている役目とは真逆なのではないかと思います。

 昼食後は、いよいよ本格的に馬券勝負です。
 最初に買った第8レースの、ぼくの本命馬はハナ差の4着(もちろん単複馬券です)。際どい写真判定で、かなり時間がかかっていましたが残念!
 しかし続いての第9レースは本命が粘って3着。複勝250円でした。Nさんになんとかかっこいいところを見せられたので、ちょっと安心。まあ、馬券を獲ることがかっこいいかどうかは議論があるでしょうが(笑)。
 そして第10レース。こちらはどう考えても本命が来そうなので、単複だとオッズ的に妙味がありません。なので、ワイドを一点だけ買いました。するとこれがバッチリとハマって、2着3着! Nさん曰く、「1着の馬はなんとなく気になってたんですよねぇ」。ああ、それから3連複も買ったのに……先に言ってほしかったです(笑)。
 ただし、このレースは本命決着だったので、配当はたったの230円。4倍くらいはつくと思っていたけれど、甘かったです。
 この時点で収支はトントン。
 でも、調子が良かったのはここまででした。東京と京都のメインレースはともにハズレてしまい、意気消沈したぼくは最終レースには手を出さず、青い夕焼け空(お。鮎川哲也の『りら荘事件』じゃん)の写真を撮って帰ることにしました。
 Nさんとは府中で別れましたが、いろいろお話できて楽しかったなぁ。ぜひぜひ、また行きましょう!

 とまあ、今週末は贅沢な二日間になりました。

発売延期。

 08, 2005 07:04
 以前から告知している、『週末の二日間で生活する男の馬券術』(ベストブック社・定価1300円+税)ですが、発売が延期になりました……。
 本当は今日書店に並ぶ予定だったのですが、いろいろあって来週の木曜日ころになるとのこと。まあ、ギリギリ秋華賞に間に合うので安心しました。
 そんなわけで、期待していたかたがいたとしたら、本当にごめんなさい(おれのせいじゃないけど(笑))。
 火曜日に見本誌受け取る予定なので、そしたら表紙の写真をアップしときます。

 さて。前にちょっと書いた、「ドカベンスーパースターズ編」と「新野球狂の詩」のリンクの話(以降ネタバレあります)。
 今週の木曜日に「週刊少年チャンピオン」と「週刊モーニング」が発売されたので、ちゃんと本屋さんで買いました。マンガ週刊誌を買ったのは数年ぶりかもしれない。いつも立ち読みばかりなので……。
 で、感想なんだが、やっぱり面白かった。
 2誌同時に買ったので、どちらから読むか迷ったけど、「ドカベン」からにした。迷うという行為がとても心地いいです。
 野球マンガの試合が、視点を変えるだけでこんなに面白くなるとは思わなかった。
 ただ、せっかく別の視点にしているのだから徹底してほしいなぁ。たとえば「モーニング」で円山が里中にライナーを打った場面で、山田の「里中…」というセリフが入るのは残念だ(22ページの最後のコマ)。これは山田の心理描写なのだから「モーニング」では描かなくていいはず。殿馬が大岩木の打撃妨害をする場面も、アングルを別角度にして、打者からのものと里中からのものがほしかった。
 あと、一言だけいわせてもらうと、

「里中、また大事な試合でケガかよ!」

 とまあ、ちょっと不満もないではないが、こういう企画に100%を求めるのは野暮というものだろう。水島新司には、あと7週間、ぼくらを心ゆくまで楽しませてほしい。がんばってください。

 今日はこれから東京競馬場に行きます。ただ雨が降るかもしれないとのこと……。やだなぁ……。
 書きたい書きたいと思ってたのに、なかなか時間とれませんでした。

 んで。
 いくつかテレビの話を。
 この三ヶ月間は珍しく、連続ドラマを見ていました。それも3本も。

 フジテレビ『がんばっていきまっしょい』は鈴木杏目当てで見たのですが、途中から相武紗季が好きになって、もう完全に彼女しか見てなかった(笑)。いや、鈴木もかわいいと思いますよ。ドラマ自体はよくある話で目新しいものは特にないんですが、松山の風景がすばらしくて、それを見ているだけでも楽しかったですね。ああいうところで女の子に水遊びさせてみたいなぁ、と。もちろん着衣で、ですが(笑)。真正面からの青春ドラマも、ときどきはいいものだと思いました。

 同じくフジテレビ『電車男』。自分の知っている風景をテレビで見るのが好きなので、秋葉原を舞台にしたこの物語の、ぼくにとっての見所は街そのものでした。出演陣では伊東美咲もかわいかったけど、思わぬ収穫は白石美帆演じるキャラクター。ソフトM男のぼくにとって、ツボにハマってしまいました。ああいうお姉さん大好きです。おれも襲われたいカモ。まあ、いつまでも童貞臭さの抜けないダメ男の妄想ですが。あと劇団ひとりもよかったなぁ。「ヲタ」って、ホントはあいつみたいなキャラクターだと思うので、彼が伊東と恋におちる話だったらオレ的には最高だった。まあ、それなりには楽しめたドラマでしたよ。にしても、オチが白石ネタってのはどうよ、と思ったりも……。

 テレビ朝日『はるか17』は平山あやが好きなので見てました。平山のメガネはもうちょっと洒落たデザインのにしてほしかった。ダサっぽさを出したいのはわかるけど、おれの好みじゃなかったので。でも、リクルートスーツ姿の平山は激かわいっす! もうちょっとスカート丈短いと最高でしたが(ひざ上10センチくらい。でも、これじゃ短すぎるか)。それから瀬戸早妃が冷たい感じのキャラクターで、これまたM心を刺激されました。彼女は正直、ぼくの好みの顔ではないんだけど、なぜか惹かれてしまいます。グラビアで見せるいろんな表情の瀬戸は、これからすごく美人になっていく(まあ、いまでも美人ですが、もっと、という意味です)と思う。

 と、各ドラマについて書いてみましたが、おれ、女しか見てないなぁ……。

 それから告知(笑)。
 以前からちょこちょこ書いていた競馬の本ですが、いよいよ明後日発売となります。

 ■『週末の二日間で生活する男の馬券術』(ベストブック社)定価:1300円+税

 東京近郊では8日の土曜日から書店に並ぶそうです。後楽園ウインズ横の山下書店には確実に置かれる、とか。早速見に行こうと思ったのですが、その日は東京競馬場に行くので、自分で見られるのは日曜日になりそうです。自分の本が本屋に並ぶのは子どものころからの夢だったのですが、まさかそれが競馬の本になるとは思いもしませんでした。人生、どう転ぶかわかりませんね。
 内容は先週から始まったG1レースのデータ+過去の予想+無駄話(笑)。一番力を入れたのは無駄話で(ダメじゃん……)、校正でページ数が多すぎたときも、「データは削っても無駄話は削るな」と自分に言い聞かせてきました(競馬本としておかしいだろ、その選択は)。『セーラームーン』だの『栗山千明タン』だの『極楽とんぼの吠え魂』だのと、よくあの原稿がそのまま通ったなぁ、とベストブックの寛大さには感謝しています。
 もし本屋で見かけたら、ぜひお手にとって見てください!

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