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 先週の『シンケンジャー』は百合好きとしてはたまらん内容だった。
 けれどぼくは憤慨している。
 あの展開になったら、

 最後に二人のディープキスシーンがなけりゃあ、いかんだろう!!!

 ……と。
 そんでもって二人はその夜、当然ひとつの布団で寝るわけだ(当然?)。ああ、女子が二人で布団に入ってるってだけでドキドキするなぁ。
 以下、またもや妄想。





 長い長いキスで、ことははすっかり頭がぼんやりとしてしまった。茉子の舌の動きは、ことはの思考能力を完全に奪った。
 「女の子同士でこんなことしてええんやろか……」
 唇を重ねはじめたころ、ことはの中にはそんなふうに抵抗する自分がいた。しかし茉子の舌がことはの舌にねっとりと絡みついてくると、ことはは甘い吐息とともに事の推移を考えられなくなった。
 ことはの頬から顎に、そして耳へと這う茉子の指の動きも、舌の動きと完全に連動していた。自分の耳がこんなに敏感だとは、ことははこのときまで知らなかった。
 思わず出てしまう「ああ……」という呻きは、何度も茉子の唇で塞がれたが、その息苦しさがことはの快感をより高めた。思うように空気を吸えないことが、どうして気持ちよさにつながるのかはわからなかったが、茉子はそれを知ってか知らずか、時折自分の息をことはに吸わせようとした。それは甘くて、ピンク色のように思えた。
 ――やっぱり茉子ちゃんはピンクなんやなぁ。
 ふと、そんな言葉が浮かんできて、ことはは少し笑った。
 「どうしたの?」茉子が唇を重ねたまま訊ねてきた。
 「――なんでもないって」
 すると茉子はことはから離れて、「なんでもないわけないじゃん」
 「ほんまになんでもないって……もう、ええから続きしよ……」
 今度はことはから、茉子の唇を求めた。
 長い長いキス。
 そしていつしか茉子の白い指は、ことはの顔から喉へと下がっていった。胸の谷間で止まった指は、ことはの鼓動を感じようとしているようだった。ことはは心の中を覗かれたような気がして、恥ずかしかった。
 汗ばんだブラジャーの中に指が入ってくることを覚悟していたことはだったが、茉子はそうせず、ゆっくりとおなかのあたりに降りていく。心臓の鼓動より、もっとはっきりとことはの心と連動している場所に向かって。
 そう予感しただけで、ことはは声を上げそうになった。しかし、ことはは耐えた。隣の部屋には千秋と流ノ介が寝ているはずだった。
 ――あかん。聞こえてしまう……。
 口をぎゅっと閉じると、今度は息遣いが声よりも大きく出てしまいそうになる。茉子と唇を重ねたまま、ことはは自分でも声か息遣いかわからない空気を吐いた。
 やがて、茉子の指は下着の上から、ことは自身にたどり着いた。直接触れられないもどかしさが、かえってことはの奥底からの波の高さを押し上げた。
 茉子の唇と舌は、いつしかことはの耳を責め始めていた。茉子の唾液がぴちゃぴちゃと湿った音を立てる。
 ことはは耐え切れず、声をあげた。
 「茉子ちゃん、そんなんされたら……うち、もう……」


















 いや、もうやめとこ。だれかに「おまえ、それでも小林靖子ファンか」って怒られそうなんで(笑)。

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